篠原信『自分の頭で考えて動く部下の育て方』を読んだ感想

こんにちは、やつお(@yatsu_o)です。

今回は、篠原信(しのはら しん)氏著の『自分の頭で考えて動く部下の育て方 上司1年生の教科書』を読んだ感想を書いていきます。


この記事を読むことで、以下のことがわかります。

  • 優秀な人が指示待ち人間をつくる
  • 指示待ち人間をつくらないようにするには
  • 『教えない教え方』が大切

篠原信『自分の頭で考えて動く部下の育て方』を読んだ感想

優秀な人が指示待ち人間をつくる

優秀な人ほど、「細かな指示を出す」ことが得意ですよね。

そんな上司こそ、「指示を待つことしかできない部下をつくる」傾向にあるようです。

事細かに指示しないようにする

指示をするときに注意したいのが『細かく指示しすぎてしまうこと』です。

細かく指示しすぎてしまうと、以下2つのデメリットが発生します。

部下を指示待ち人間にしてしまい、毎回説明するハメになる

細かく指示を出した結果、部下がミスをしたとします。

そこであなたがミスを指摘すると、部下のモチベーションが下がります。

そもそも、あなたの指示が完璧だとも限りません。

部下は反省するかもしれませんが、ある程度の嫌悪感を抱くでしょう。

あなたに嫌悪感を持った部下は「今回はミスをしないように」と事細かにあなたに指示を仰ぐようになります。

部下自身はミスをしないように努力をしているのだとは思います。

しかし、あなたにとっては「同じことを毎回説明するハメになり、自分の仕事が進まなくなる」ので良い状態とはいえません。

反発される

三国志に出てくる孔明は『指示待ち人間製造機』だったといいます。

この本には、そのなかのひとつのエピソードが書かれていました。

孔明が超優秀な部下である馬謖(ばしょく)に「陣地を山上に築いてはならない」と口を酸っぱくして指示したというエピソードです。

馬謖は超優秀なので、そんな指示がなくても陣地を山上に築こうとはしなかったでしょう。

しかし、そんな簡単なことを指示する孔明に反発したくなったのか、馬謖は指示とは逆に山上に陣地を築いてしまったんです。

案の定敵軍に包囲され、水源地を奪われて水が飲めなくなり、降参するしかなくなりました。

その結果、孔明は泣いて馬謖を斬ることに。

『自分の才能に自信があり、自発的に物事を考える人間ほど、事細かに指示されることが嫌い』というひとつの証拠ですね。

つまり、あなたが細かく指示を出すことで、本来自発的に行動できる人間を『指示待ち人間』にしてしまっているんです。

自分がひとりの人間をダメにしてしまっていると考えると、おそろしいですよね。

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指示待ち人間をつくらないようにするには

『優秀な人が指示待ち人間をつくる』なら、ちょっとダメな上司を演じよう

ここについては、実際に『自分の頭で考えて動く部下の育て方 上司1年生の教科書』を読んで理解するのが一番だと思います。

なぜなら、会話のやりとりがわかりやすく書かれているからです。

部下に対してどのように接するのが良いか、かなりヒントが得られるのではないでしょうか。

あえて私の解釈でざっくり説明するとすれば「あなたが優秀な上司なら、優秀でないフリをすればいい」ということになります。

『質問を質問でかえす』という、ビジネスマンとしては一見あり得ないと思われる行為をして、『部下自身に考えさせるように導くスキル』が必要ということです。

『ちょっとダメな上司』を演じることで、『部下に考えさせる』ことが重要なんですね。

結果的には、これが能動的な人間を育てるということにつながるわけです。

質問されても、ズバッと答えない

部下に考えさせながら指示していくなかで、部下が「ここはどうすればいいですかね?」と質問をしてきたら「君ならどうすればいいと思う?」などと聞いてみます。

部下の答えがあなたの考えどおりであれば肯定しましょう。

もしあなたの考えと違っていたとしても、「こういう場合もでてくると思うんだけど、どうすればいいかな?」などとあくまでも相手に考えさせるスタンスを貫くことが大切です。

ひととおり指示がおわり、部下が考えて行動した結果ミスをしても「私の指示があいまいだったので仕方ないです。気にしないでください。ただ、実はこう考えているので、次からそのように処理してもらえますか」というように『責任はあくまで上司であるあなたにある』ことを伝えましょう。

「急がば回れ」といいますが、教育もまさにコレだと思います。

1から10まで指示を与えて「あの人に聞けば教えてくれるからいいや」と、ずっと『指示し続けなければ動けない部下』になってしまうよりも、手間はかかるけれど最初から自分の考えで動いてもらうことで、最終的に『自分の力で能動的に動ける部下』に成長してもらったほうがいいですよね。

『教えない教え方』が大切

この本で一番刺さった部分が『教えない教え方』です。

なぜなら、私自身の経験と重なる部分があり、「そういうことだったのか!」と腑に落ちたからです。

わたしには学生時代にものすごく苦手な科目がありました。

その科目について、超優秀なクラスメイトに「教えてくれ」と頼んだことがあります。

すると、クラスメイトは何度聞いても「いや、教科書を読めばわかるじゃん」と答えるのです。

当時は「不親切なやつだなぁ」「すこしくらいは教えてくれてもいいじゃないか」と思っていました。

最近ようやく本を読む習慣がついた私は、そのときのことを思い出すたびに「彼がしたアドバイス以上のアドバイスはないな」と感じるようになっていました。

そんななか、この『教えない教え方』が書いてある部分を読んだので、とても共感しました。

『教えない教え方』について、詳しく知りたい方は『自分の頭で考えて動く部下の育て方 上司1年生の教科書』を読んでみてください。

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あとがき

本を読んでいると、「できることなら学生時代の自分に読ませたいな~」と思う本に出会うことが多々あります。

自分の頭で考えて動く部下の育て方 上司1年生の教科書』もその中のひとつでした。

タイトルには上司1年目の教科書とありますが、学生時代に読んでおくことで「社会に出た瞬間から」少しは上司の気持ちがわかり、感謝しながら仕事ができるようになるかもしれません。

以上、「篠原信『自分の頭で考えて動く部下の育て方』を読んだ感想」でした。


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ABOUTこの記事をかいた人

ニックネーム:yatsuo(やつお) 雑記ブロガー。趣味はドライブと読書、インターネットです。 空いた時間は「おいしいたべもの」「良い雑貨品」「おしゃれなファッション」を求めて日々、リサーチしてます。最新家電にも目がありません。