こんにちは、やつお(@yatsu_o)です。
この記事では、為末大さんの著書『諦める力 勝てないのは努力が足りないからじゃない』を読んだ感想と学びをまとめています。
「努力すれば夢は叶う」という言葉に違和感を持ったことがある方、あるいは頑張っても報われない経験をしたことがある方にとって、心が軽くなる内容です。
※およそ1分で読めます
【書評】諦める力|努力信仰から抜け出す
アスリートの現実と「引き際」の難しさ
為末さんは、世界陸上で2度銅メダルを獲得した元陸上選手です。
そんな彼が語るのは、トップアスリートとしての厳しい現実。
とくに印象的だったのは、「いつ引退するか」を自分で決める難しさです。
国を背負って戦う選手ほど、周囲からの期待や応援が重圧になり、限界を感じていてもやめにくくなる。
その結果、燃え尽きてしまったり、セカンドキャリアで苦しんだりするケースも多いそうです。
努力では「どうにもならない」こともある
日本には「努力すれば報われる」という精神論が根強くあります。
しかし、為末さんは次のように語ります。
努力ではどうにもならないこともある。
私もこの意見には強く共感しました。
たとえば運動神経やセンスなど、生まれつきの素質が問われる分野では、努力だけではどうにもならないことがあります。
にもかかわらず、「あきらめなければ何とかなる」と言い続けられると、選手は自分を責め、限界まで頑張ってしまいます。
これはスポーツに限らず、受験や仕事、あらゆる挑戦において言えることだと感じました。
重要なのは「直感+論理」で決断する力
為末さんは、100m走から400mハードルに転向したことで成功を収めました。
これは、自分の限界を正確に見極め、合理的に判断した結果です。
もちろん未練はあったそうですが、それでも「勝てる可能性がある方に賭けた」という決断は、簡単にできることではありません。
一方で、わたしは直感も大切にしています。
「ファーストチェス理論」によると、人は最初にひらめいた判断が、深く考えた後の結論と一致することが多いのだそうです。
だからこそ、何事も早めに「見切る」ことも時には必要。
無理に続けることよりも、自分の強みを活かせる場所で力を発揮する方が、結果として成功に近づけると感じました。
「やめてもいい」と言い続けた母の言葉
印象的だったのは、為末さんのお母様の言葉。
陸上なんか、いつだってやめていい。
この言葉が、為末さんの精神的な支えになっていたそうです。
「おまえは何でもできる!」という励ましが逆にプレッシャーになることもあります。
子どもの性格に合わせた声かけが、いかに大切かを考えさせられました。
書評まとめ|精神論に縛られず、自分の人生を選ぶために
『諦める力』を読んで気づいたのは、「諦める=逃げ」ではなく、自分の人生を主体的に選ぶ行為だということ。
しかし、「諦めたほうが後悔しない場面がある」という視点を持つことで、無駄な執着から自分を解放できるようになりました。
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さいごまで読んでいただき、ありがとうございました。