こんにちは、やつお(@yatsu_o)です。
今回は、木村尚義(きむら なおよし)氏著の『ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門』を読んだ感想について書いていきます。
わたしは『ロジカルシンキング』というのは知っていましたが、『ラテラルシンキング』については恥ずかしながら聞いたこともありませんでした。
この本を読んでラテラルシンキングの基礎的な考え方を学ぶことができました。
ラテラルシンキングの入門書としては、間違いのない本だと思います。
この記事を読むことで、以下のことがわかります。
- ラテラルシンキングとはどんなものか
- ロジカルシンキングとラテラルシンキングの特徴
- ロジカルシンキングとラテラルシンキングは対立した考え方ではない
- 自由な発想を邪魔するもの
木村尚義氏著の『ずるい考え方』を読んだ感想
ラテラルシンキングとはどんなものか
ラテラルシンキングの一般的な説明としては『どんな前提条件にも支配されない自由な思考法』です。
なお、ラテラルシンキングはイギリスのエドワード・デ・ボノ博士が1967年に提唱した考え方です。
『自由な思考法』と聞くだけでうれしくなるのは私だけでしょうか。
ロジカルシンキングとラテラルシンキングの特徴
ロジカルシンキングはご存知のとおり『論理的思考』です。
物事を順番に積み上げ、筋道を立てて正解を導いていく考え方となります。
ロジカルシンキングは『垂直思考』です。
一方、ラテラルシンキングは、解決策を導くための順番や過程というのは気にしなくていいんです。
スタート地点から一気に答えまで飛び越えてしまうのもアリということになります。
また、ラテラルシンキングでは、唯一の正解が存在しません。
ラテラルシンキングは『水平思考』です。
ロジカルシンキングの場合、垂直に掘り進めていくため、答えは基本的にひとつですが、ラテラルシンキングの場合は水平に視点を広げて考えるため、答えは多いほうが望ましいんです。
ラテラルシンキングでは、問題の解決につながるものは全て正解となります。
ロジカルシンキングとラテラルシンキングの特徴は以下のとおりです。
ロジカルシンキング
- 筋道を立てて論理的に答えをだす
- 垂直思考(答えは基本的にひとつ)
- ひとつの考え方を深く掘り下げる
- 物事を分類・整理する
- 具体化を考える
- 常識的・経験的に発想する
- 論理を重視する
- 既存の枠組みに当てはめる
ラテラルシンキング
- 思考の幅を広げる
- 水平思考(多くの答えがある)
- 考え方の可能性を広げる
- 物事の要素を集める
- 本質を考える
- 自由奔放に発想する
- 直感を大切にする
- 枠組みにとらわれない
なお、ラテラルシンキングの特徴はこれだけではありません。
詳しくは『ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門』を読んでみてくださいね。
わたしは学校などでも、『答えがひとつ』という科目よりも『答えが複数ある』科目の方が好みだったので「感覚的にはラテラルシンキングのほうが好きだな~」と感じました。
しかし、ラテラルシンキングだけを使えばいいというわけではないんです。↓
ロジカルシンキングとラテラルシンキングは対立した考え方ではない
ラテラルシンキングをすると多くの選択肢を得ることができます。
その選択肢を深堀りして考察(現実に実行できるかどうかなど)していくのはロジカルシンキングなんです。
『ロジカル』と『ラテラル』どちらかを選ぶという話ではなく、ラテラルシンキングで選択肢を広げておいて、その中からいいと思ったものをロジカルシンキングで考察していけばいいんですね。
自由な発想を邪魔するもの
自由な発想を邪魔するもののひとつに、『思い込み』があります。
『ずるい考え方』に登場したものをひとつご紹介します。
自動車事故が多発する魔のカーブ
正面衝突が多発するという『魔のカーブ』がありました。
その場所は、カーブは急ですが、見通しが悪いわけでもなく、ガードレールも整備されていて一見事故などは起きないような場所でした。
この状況、あなたならどう改善しますか?
ふつうに考えると、次のようなことが思い浮かぶはずです。
- 道幅を広くする
- 信号を設置する
- 交通整理をする
しかし、意外な方法で事故を減らすことに成功したんです。
その方法というのは『ガードレールを取り外して、センターラインを消した』というものでした。
ドライバーが慎重にならざるを得ない環境をつくったということですね。
ここでの『思い込み』は、『何かを設置しなければ事故は減らない』というものです。
しかもこの事例を参考に、日本の自治体でセンターラインを消す動きもあるようです。
ほかにも自由な発想を邪魔するものは『固定概念』など複数あります。
詳しくは『ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門』を読んでみてくださいね。
あとがき
『ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門』は、入門としながらも、最後に考え方の演習問題が複数あり、かなり実践的な内容になっていました。
ラテラルシンキングについて興味が沸いた方は、最初に読むべき本のひとつだと思います。
また感覚的に、これからの時代を生き抜いていくうえでラテラルシンキングをマスターすることは重要だろうなと思いました。
なぜなら、既存の枠組みだけで考えるのであればAIの方が得意そうだからです。
これからはAIに置きかわらないような仕事を自ら考え出す必要があると感じています。
考え出すといっても、その多くは既存のものを組み合わせることで生み出すことができるようですがw
ともあれ、個人的には『考え方』についての本も読んでいておもしろいので、ガンガン読んでいきたいと思っています。
以上、「木村尚義氏著の『ずるい考え方』を読んだ感想」でした。
関連記事