こんにちは、やつお(@yatsu_o)です。
現在、大人の10人に1人がかかっていて、仮に新型コロナウイルスに感染してしまうと重症化してしまうリスクのある『喘息』。
2020/4/8放送の『ためしてガッテン!』というテレビ番組で紹介されていたのが、喘息の患者さんが処方される『吸入器』の正しい(効果的な)使い方です。
喘息にかかっている方の7割以上が『有効な吸入薬があるにも関わらず、正しく使うことができていない』んです。
吸入器を正しく使用していないことで、無駄に喘息を長期化してしまっている恐れがあります。
本記事は、喘息を患っている方全員に知ってほしい内容となっています。
わたしの妻も、長年『喘息』に苦しめられ、吸入を使用してきましたが、どうやら効果がうすい使い方をしてしまっていたようです。
「もっとはやくに知りたかったな~」という本音を聞きました。
ひとりでも多くの患者さんが『正しい吸入器の使い方』をマスターされることを願います。
ウイルスの感染リスクが高い今[2020/5/1執筆]だからこそ、しっかり覚えて実践しましょう!
この記事を読むことで、以下のことがわかります。
- 正しい(効果的な)吸入器の使い方
- 喘息は誰でもなる可能性がある
- 吸入器を使った後は『うがい』をする
【ガッテン!】吸入器の正しい使い方【喘息の方は必見です】
番組内では、こんな患者さんの声があがっていました。
- 「うっそ!」と思いました
- 前のような恐ろしい発作は出なくなった
- 私にとっては奇跡「出ない!」って
- 今まで何だったんだろうって感じ
- 今はそれをやらない選択肢はない
みなさん、かなり驚いているように見えました。
『ぜんそく死』は年間におよそ1,500件発生しています。
最悪な事態にならないよう、薬を有効に使っていく必要があります。
ぜんそく患者の70%~80%が正しく吸入器を使えていない
2019年に発行されたばかりの『国際的なぜんそく治療ガイドライン』によると、ぜんそく患者の70~80%が正しく吸入器を使えていないという事実が記載されました。
ほとんどの人が吸入器の使い方を間違っているということになります。
これはどういうことなのでしょうか?
吸入器によっては、毎日定期的に使わなければいけないものがある
吸入器の正しい使い方は、取扱説明書にあります。
くすり全てに言えることですが、結論としては『取扱説明書はしっかり読もう』ということになります。
今回の『吸入器』の場合は、大きくわけて以下の2種類のものがあります。
- 毎日定期的に吸入するもの
- 発作が起きたときに吸入するもの
多くの患者さんは、①の説明書きをないがしろにしているんです。
②でなく①を処方されているにも関わらず発作が起きたときに吸入して、症状がおさまると吸入しない。
これが吸入器を正しく使えていない最も大きな要因なんです。
番組内では取扱説明書に、『医師の指示に従い、毎日定期的に吸入してください。』や『急性の発作に対しては使用しないこと。』などと書かれているものをいくつか紹介していました。
①のタイプのものは、しんどい時に吸うだけでなく、咳が出ようが出まいが毎日吸入する必要があるんですね。
基本的には、いまは①のタイプが処方されることが多いようです。
もちろん、①②どちらも処方されることもあります。
複数処方された場合は、どちらが毎日使うものなのかをわかりやすくするために、シールなどで目印をつけておくのもいいのではないでしょうか。
ここまで、正しい吸入器の使い方を確認していただきました。
つぎに、いまの喘息がどんな状況か見ていきましょう。
喘息は大人でもかかる
喘息は子供がかかるものだと思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、喘息は糖尿病などの病気になる確率とほぼ変わらないそうです。
大人の10人に1人は『喘息』なんです。
これを番組では『大人ぜんそく』と呼んでいました。
かぜのせきが長引いて、そのまま喘息になることが多いようです。
その他の原因としては『花粉』『ほこり』『カビ』『たばこ』『ストレス』などがあります。
余談ですが、わたしの妻は『かぜの咳が長引いた』ことと、『ストレス』によって喘息になったようです。
とくに日本においてはストレスを抱えていない人のほうが少ないのではないかと思います。
ようするに、『誰がなってもおかしくない』わけです。
ちなみに、喘息が治る確率は小児が65%、大人は20%となっています。
大人の喘息は、実に治りにくいんです。
なお、喘息とは気管支に炎症がある状態のことを指します。
この炎症を抑え、発作自体を起こしにくくするのが今の主流となる『毎日定期的に吸入するもの』になります。
吸入を効果的におこなうことができる『ホー吸入』とは
『ホー吸入』とは
あなたは『吸入薬が甘い』と感じたことはありますか?
甘いと感じていると、吸入薬が気道まで届いていない可能性があります。
こうなってしまうと、薬が患部に届かないので、もちろん効果が薄れてしまいます。
これを改善してくれるのが『ホー吸入』です。
通常の吸入とホー吸入で、気道に入る薬の量が劇的に変わるんです。
口に残った薬 | 気道に入った薬 | |
---|---|---|
通常の吸入 | 約55% | 約45% |
ホー吸入 | 約25% | 約75% |
実際に、VTRで紹介されていた患者さんは『同じ薬でもホー吸入に変えたら発作が起きなくなった』というようなニュアンスのことを言っていました。
ホー吸入のやり方
- 吸入器を手にとり、「ホー」と言いながら息を吐く
【舌の両端を丸め空気の通り道を作るイメージでおこないましょう】 - 息を吐ききったら、舌はそのままの状態で吸入器をくわえて薬を吸い込む
なお、『吸い込むスピード』は薬の種類によって異なるため、説明書や医師、薬剤師の指示に従いましょう。
吸入のあとは『うがい』をする
吸入薬が口腔内に付着したままだとよくないようです。
以下のようにうがいをして、洗い流しましょう。
- 「クチュクチュ ペッ 」のうがいを3回以上して、口の中をゆすぐ
- 「ガラガラ ペッ 」のうがいを3回以上して、のどの奥を洗う
呼吸器内科を受診するタイミング
呼吸器内科を受診するのに適しているタイミングは、3週間以上せきが続いた場合です。
この場合は、ぜんそくの可能性があります。
3週間たたなくとも症状が重い場合などは、迷うことなく受診するようにしましょう。
あとがき
人間というのは、何事も『自分の都合のいいように解釈するもの』だということを痛感しました。
吸入器の場合は、「しんどくなったら使えばいい」と思い込んでしまっていることが見受けられます。
命にかかわるかもしれない『くすり』ですらこの結果だということは、他のことでは言うまでもなく『自分の都合のいいように解釈してしまっていることが多い』のではないでしょうか。
なんだかガッカリしてしまいますが、もちろん私も例外ではないと思います。
こういった癖は、反省して改善しなければいけませんね。
以上、「【ガッテン!】吸入器の正しい使い方【喘息の方は必見です】」でした。
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