こんにちは、やつお(@yatsu_o)です。
高齢者にとって「お風呂」は、リラックスできる場所である一方、家庭内でもっとも事故が起こりやすい場所でもあります。
特に冬は、入浴中の死亡事故が急増することが、複数の統計や研究で明らかになっています。
本記事では、
- なぜ高齢者のお風呂事故が多いのか
- なぜ冬に集中するのか
- 今日からできる防止策
の3点に絞って解説します。
※およそ1分で読めます
高齢者のお風呂事故が多い理由|冬に急増する入浴中の死亡リスクと防ぐ方法
1. なぜ高齢者のお風呂事故は多いのか?
日本では、毎年数千人規模で高齢者が「入浴中」に亡くなっています。
実はこの数は、年によっては高齢者の交通事故死を大きく上回るほどです。
主な理由は次のとおり。
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高齢になると、血圧調整や体温調節の機能が低下する
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寒暖差による血圧の急変で、失神・心疾患・脳血管障害が起こりやすい
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意識を失ったまま浴槽に沈み、溺死という形で発見されるケースが多い
統計上は「溺死」と分類されますが、実際にはヒートショックや心臓発作が引き金になっているケースが少なくありません。
2. なぜ冬に「入浴中の死亡」が急増するのか?
入浴事故は、圧倒的に冬に集中します。
最新の研究では、
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気温が低い日ほどリスクが上昇
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真冬の寒い日は、夏と比べて 入浴中死亡リスクが約9倍以上
になることも報告されています。
原因は、日本特有の入浴環境です。
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暖かい居間 → 寒い脱衣所
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寒い浴室 → 熱い湯船
この急激な温度差が、血圧を乱高下させます。
特に断熱性の低い住宅では、地域が温暖であってもリスクが高まることがわかっています。
「寒い地域だけが危険」ではない点は、注意が必要です。
3. 今日からできる「入浴中の死亡」を防ぐ方法
入浴事故は、少しの工夫で大きく減らせるとされています。
最低限、次の対策は意識したいところです。
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脱衣所・浴室を暖める(小型ヒーターでOK)
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湯温は40℃以下に設定する
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長湯しない(目安は10分以内)
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入浴前後にコップ1杯の水分補給
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体調が悪い日は無理に湯船につからない
同居家族がいる場合は、「入浴時間が長すぎないか」「声をかけて反応があるか」といったさりげない見守りも重要です。
まとめ
高齢者のお風呂事故は、「不運な事故」ではなく、起こりやすい条件がそろった結果とも言えます。
特に冬は、リスクが一気に高まるので、よりいっそう注意が必要です。
「いつものお風呂だから大丈夫」と思わず、冬こそ安全を優先した入浴を心がけることが、命を守ることにつながります。
さいごまで読んでいただき、ありがとうございました。






